アトピービジネスと教育ビジネスの類似点

アトピービジネス (文春新書)

アトピービジネス (文春新書)

アトピービジネスとは、アトピー性皮膚炎の患者をターゲットにした悪徳商法のことです*1

  • 潜在的な市場が大きい
    • ビジネスの市場として、数多くの顧客が望める。
  • 適切な対応を行なわなくても生命に別状はない
    • 不適切な方法であっても元より悪くなるということはそれほど無く、事件にまで発展することは少ない。
  • 因果関係の証明が困難な自然改善傾向がある。
    • それゆえ成果は自分の手柄に、失敗は対象者本人の責任にしやすい。
    • (例)塾だけでは勉強時間を確保することができません。
    • (例)治療が上手く行かないのは残留したステロイドの毒素のせいです、一時的な悪化は好転反応です etc.
  • 本来対応すべき職業の人間(医師、教師)は法律によって囲い込まれている。
    • 彼らは宣伝や副業が禁止されており、そもそも国家資格によって保護されているために、代替手段の実践者とわざわざ事を構える必要がない。
  • 上記のような理由にも関わらず、対象者の生活に及ぼす影響は甚大である。
    • 対象者の「改善したい」という気持ちが大きいため、勧誘が容易である。
  • 多くの場合、生まれ持った素質によって決まる。
    • それゆえ根治は困難であり、「改善できる」という事実無根の宣伝によって、対象者のつらい状況に光明が差すかのごとく誘う。
  • 方法にもよるが、元手がそれほど必要でない。
    • どちらかと言えば必要なのは、ハッタリと対象者に自分のことを崇拝させられるだけの人間的魅力。
  • 精神状態がそれに及ぼす効果が比較的高い
    • 高名な○○先生に見てもらっている、という事実だけで改善が見られることがある。

以上、アトピー持ちの元塾講師の戯言でした。